小中学生の生理痛に対する鍼灸治療について

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生理痛がひどいこども達が増えているようで、女子中学校の保健室の先生に伺うと、月経時に保健室で休むこどもが多いのが悩みだと言うことです。当院では、薬物を使わない安全な方法である鍼灸のみで治療を行っておりますので、どなたにも安心してご利用いただけます。また、婦人科関係の症状全般は女性鍼灸師の私が行っています。

院長 宮下陽子

中学生になる前から始まる生理痛

東洋医学では、女性は7の倍数の年齢で体の節目を迎えると考えられており、14歳で月経が始まるという記録が古代の医学書に残されております。最近では、小学生の高学年で初潮を迎えるのが平均で、昔よりも早まってきているようです。

初潮の平均年齢は若年化の傾向にある。

初潮の平均年齢は若年化の傾向にある。

思春期は性機能がまだ未熟なため、月経の不順を起こしやすいと思われます。特に多い症状としては、月経困難症(腹痛や吐き気、時に頭痛など)、機能性不正出血、続発無月経などがあげられます。

思春期特有のストレスなどが原因

卵巣は脳からの指令を受けホルモンを作り、排卵して月経に至るため、ストレスに対して敏感な反応を起こしやすい思春期には、生理不順を発症しやすく、水泳の授業が苦手な女の子の生理が1ヶ月続いてしまったというケースもございました。また過度なダイエットから生理が止まってしまうこともございます。

ストレスによって脳からの卵巣への指令サイクルに乱れが生じる。

ストレスによって脳からの卵巣への指令サイクルに乱れが生じる。

また、冷えは内臓の働きを低下させることもありますが、冷え性をお持ちの方も多くいらっしゃるように思えます。

このように、ストレスや飲食の不摂生、冷えなどによって子宮や卵巣の働きが低下することで月経トラブルが発生すると考えることができますが、中には内膜症などの病気が隠れていることもありますので、まずは婦人科の受診が必要なことは言うまでもありません。ただ、大抵の場合はホルモン剤などのお薬での治療が中心になってしまうようで、ご不安にお思いの方も少なくありません。

薬を使わない安全な鍼灸治療

当院では、月経トラブルに対応した鍼灸治療を行っています。現代医学のようにお薬を使わない自然な治療で、その場しのぎの痛み止めの方法ではなく、根本的な改善を目指しております。

薬物中心の治療と鍼灸の違い

薬物中心の治療と鍼灸の違い

例えば、鍼灸にお見えになられる方はほとんどが冷え性をお持ちで、その改善をすることで生理痛が軽減することがあります。具体的には下腹部や腰周りの冷えや硬さを見極め、温める治療をして血流を整えます。また、自律神経を調整する作用によって、緊張が緩和され、リラックスしやすい状態になっていきます。

初回はできるだけお母様もご同席ください

また、初回はできるだけお母様にもご同席していただきたく思います。その際、生活習慣についてお伺いしたり、ご自宅でのお灸指導もさせていただきます。お灸は市販のワンタッチでできるものをご紹介しています。お灸をする場所によっては、自分でできないこともございますので、ご家族の方にご協力が必要になります。

治療は全て女性鍼灸師が担当していろいろなご相談もお受けします。私は現在不妊症に対する治療にも携わっておりますが、思春期の生理不順が将来、不妊の原因につながることもありますので見逃さないようにしたいものです。

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