冷えのぼせを解消するお灸のツボ

家庭でできるつぼ療法   蛭子喜隆

 「冷えのぼせ」は東洋医学用語では上実下虚と表現しますが、上実下虚になると、のぼせが原因となり、症状が身体の上部である「頭」出現しやすくなります。この上実下虚は特に季節の変わり目にの状態になりやすいと考えられています。例えば、春先はわずかな冬の冷気を残しながらも気温が上昇しはじめ、その上、冬のなごりで手足の先が冷えているので、冷えのぼせの状態になりやすいわけです。

東洋医学の古典である『素問』金匱眞言論篇によれば、春は「頭」に、冬は「手足」に症状が出やすいとされる。

冷えのぼせ解消のツボと、自分でできるお灸のやり方

 「頭寒足熱」は昔から健康によいとされてきましたが、冷えのぼせは、健康状態とは正反対の「頭熱足寒」になります。今回ご紹介するツボ療法は、頭熱足寒の「足寒」の症状を治すことで「頭熱」を根本的に改善させる方法です。めまい感や、頭痛、集中力低下、イライラなど様々な症状が頭熱と関係していますので、体調不良に冷えのぼせを併発している場合はぜひお試し下さい。

冷えのぼせのお灸治療

ドラッグストアなどで販売されている家庭用の台座付きのお灸を使います。

ツボの場所

大衝 (たいしょう)

足の親指とひとさし指の付け根の骨と骨の間

湧泉(ゆうせん)

足の裏の先の方にあるくぼみにとる

足三里(あしさんり)

膝の皿の外側下角から、指の幅5本分くらい下。骨際にとる。