ツボにお灸や指圧で長引く咳を改善する
家庭でできるつぼ療法 蛭子喜隆風邪が治った後にいつまでも咳だけ残る咳喘息であったり、原因不明だけど長引く咳などが続いてしまうと生活や仕事にも支障が出てしまいます。病院からは喉や気管支の粘膜の炎症や咳を抑える薬が処方され、服用することが多いと思います。それにも関わらず、咳がなかなか治まらない場合におすすめの咳に効果的なツボを紹介したいと思います。
長引く咳のせいで、時には安眠もできず寝不足になったりします。慢性的に咳が続くと上半身(特に背中)がこわばってしまいます。背中の筋肉がカチカチに硬くなると呼吸も浅くなり、それによって治りが悪くなるというように負のスパイラルになってしまいます。
咳は呼吸器疾患の症状のひとつですので、鍼灸医学でも肺に関係するツボを刺激して治療します。肺(呼吸器)に関係するツボといっても胸以外にも手腕にあったり、背中にあったりもします。効果的なツボを探すポイントは、ツボを押してみて、心地よさや痛みなどの反応があるかを確認します。
中府(ちゅうふ)
お灸でも良いですし、指で押圧しても良いツボです。このツボは、反応が出る場合は押すとかなり強い痛みを感じることが多いのが特徴です。指圧する場合は、気持ち良い程度の力で押します。お灸をする場合は、火傷に注意しながら行います。座った姿勢でお灸すると煙が鼻の方に入って粘膜を刺激し、咳を誘発することがありますので要注意です。誰かにお灸をしてもらえる場合は、仰向けに寝た状態でお灸をする方が煙を避けることができます。煙がダメな場合はツボを指圧することで刺激してください。
尺沢(しゃくたく)
肘の関節のシワのやや外側にあるツボになります。痛みがある場合にお灸や指圧で刺激してください。少しずつ痛みも軽減していきます。
肺兪(はいゆ)
肩甲骨内縁にあるツボです。このツボを目安にその周辺も指で押圧してみてください。背中にあるツボなので自分で指圧することはできないのでお灸してもらうか、100均などでも買えるやわらかいゴムボールを使って、床に置いたボールの上に仰向けの状態で乗っかってみてください。痛いまでいかず気持ち良い範囲で刺激しましょう。押して痛いと感じるツボが複数個所あると思いますので痛みの強い箇所を優先的にお灸してあげてください。
呼吸をする時に使われる筋肉は呼吸筋と呼ばれますが、背中の筋肉が緩むと呼吸が楽になります。一回だけでも楽になると思いますが、できれば1日1回、数日間にわたってお灸をするとさらに楽になっていきます。