先日、デパートで企画展のように中原淳一の本やグッズが並べてあり吸い込まれるように入ってしまいました。私が小学生の頃、祖母の部屋に中原淳一の画集がありいつも「可愛い絵だなぁ」と見ていた記憶があります。戦後に「それいゆ」という女性向けの雑誌を作られイラスト、ファッション、スタイリスト、インテリアあらゆる物において当時の女性に影響を与えた方です。戦後、きっと時代が古くて今とは違うだろうと思って読み始めましたが全然、古い感覚はなくそれどころか新しささへも感じる文章なのです。もう少し大きくなったら、娘にも読んで欲しいと思い大切にしています。
その文章の中で心に残ったものがあり是非、紹介させて下さい。
もしこの世の中に、風に揺れる「花」がなかったら、人の心はもっともっと、すさんでいたかもしれない。
もしこの世の中に「色」がなかったら、人々の人生観まで変わっていたかもしれない。
もしこの世の中に「信じる」ことがなかったら、1日として安心してはいられない。
もしこの世の中に「思いやり」がなかったら寂しくて、とても生きてはいられない。
もしこの世の中に「小鳥」が歌わなかったら、人は微笑むことを知らなかったかもしれない。
もしこの世の中に「音楽」ならなかったら、この険しい現実から逃れられる時間がなかっただろう。
もしこの世の中に「詩」がなかったら、人は美しい言葉も知らないままで死んでゆく。
もしこの世の中に「愛する心」がなかったら、人間は誰もが孤独です。
中原淳一
娘には自分を愛せる女性になって欲しいと思います。